寝床の中で寝苦しい夜を過ごした経験は、誰にもあることだと思います。
ただ、その時というのは、「眠れぬことに意識が集中してしまい、寝よう寝ようと頑張るほどに、
意識が冴えてきます。
正直言って、そのことを考えるだけでも、息苦しくなりませんか?
これも努力逆転の一つです。
ならば、寝るまいとしたら眠れるかというと、そうは問屋が卸してくれません。
なぜなら、それも本質は眠る努力だからですね。
実はこういうときは、全く違う視点が必要になるのです。
眠るということはいったん脇に置く、考えないということです。
寝苦しさに悪かれてしまうと、布団の中でさえ不安定な心でいなくてはならなくなります。
ならばどうするかというと・・・私たちには基礎呼吸というものがあります。
別に眠れなくてもいいから、呼吸のリズムだけは崩さないようにしようと心がける。
ただその一点に集中すればよいのです。
そして、基礎呼吸の呼気は、なるべくゆっくりと吐き出すこと。
吐き出される息とともに、全身の力み、緊張、あるいは疲労が一緒に出てゆくイメージを持つことが大切です。
仮に睡眠としての時聞が不足していると感じても、こういう体のくつろがせ方が、ある程度の疲労を取ってくれているということに気づきます。
そうすると睡眠不足を怖れる気持ちは弱くなるのです。
やがて、必ず正常な睡眠を回復させることができます。
電車に揺られて眠りについたということは経験ありますね。
場所や体勢はどうも窮固だというのに、なぜかしらついつい寝込んでしまうようなことはありませんでしたか?
それも一定のリズムが繰り返されていることに、理由があります。
少々振動が大きくても、リズムが定まっていることで、不安が消えてゆき、いつしか眠ってしまう。
でも、気をつけてないと乗り過ごしたりします。
リズムと睡眠の関係をふだんの生活の中から発見してゆくことで、自分に適したりズム感やスタイルというものが明らかになってきます。