感謝するということは、自己実現を試みるうえでの最終形のようなものです。それはいわば、競争とは別の性質です。
私たちの自己実現観は、競争による獲得ではなく、自己回帰による恩恵です。
この実践には、どんな「敵」も不在で、敵を自覚したり、認識した時点で、感謝呼吸ではなくなります。
感謝することが増えるほどに、敵視する存在はいない、という気持ちが強くなります。
極悪と思えるような人でさえ、根本には幸せでありたいという本能的欲求があって、それが歪んだ表現になっているに過ぎません。
そんな認識が強くなってくると、人生の障害となっているものは、実は自分が生み出した幻想、幻覚のようなものだという意識にいたります。
周りの人々を見てください。幸せのかたちは、その人の価値観に従属しているのですが・・どんな人も幸せを求めていることがわかります。