潜在意識を理解するために、自動車の例をよくひきあいに出します。
ここで考えてみていただきたいことがあります。
それは進行方向、潜在意識の方向性です。
どういう方向を見ているのか、を観察する必要があります。
Aさんという方がいて、自分の性格を直したい、という気持ちになったとします。
自分の弱い心のために失敗や損失、人間関係も崩してきました。
でもAさんはどうすれば、自分をもっとよくすることができるか分かりませんでした。
このときのAさんに何が必要なのか、分かりますか?
Aさんが知らなければならないのは、向かうべき方向性を見つけることです。
その方向性のヒントは、そんなに遠いところにない、ということです。
第一に自分の心の中にあります。
第二に自分の環績の中にあります。
そして第三に、これから形作る習慣にあるのです。
一番目の「自分の心の中」というのはネガティブな考え方から、元の心を取り戻すことです。
二番目の「自分の環境の中」は、評価される対象がそこにあるということです。
高い評価を得られる人が、ネガティブになる可能性は低いです。
周囲の評価は方向性を測るためにはよい指針になるのです。
ただし、こだわる必要はありません。
最後に「これから形作る習慣」です。
継続性のある安定した心境を保てないと、変われたとは言えません。
継続できる心境を模索して、しだいに底上げをする。
この順序を心がければ、高い確率でその試みは成功します。
この三つの観点から、Aさんが方向性を見出すとすれば、継続できる積極性はどんなものか。
たとえば、これまでより高い声で話してみるとか、いつもより早めの準備をして事に臨むとか、笑顔を意識的に作ってみる。
人と会うことに怖れがあるなら、これからは人の変化を観ることにする。
自意識が過剰になると、人が怖くなります。
他意識があると、人の表情を見ることが楽しみになるものです。
やがて、徐々にではありますが、評価が変わってきます。
そしてAさんをへこませていた彼らが、Aさんの自己変革の証明者になってくれるのです。
自己変革の最中、潜在意識の方向性を知るためには、感じるストレスを見極めることです。
積極的になろうとしてストレスを感じるのならば、まだ潜在意識は違う方向を向いています。
そのとき大事なことは、行動の力を使うことです。
あれこれ考えずに行動する、勝手に体が動くくらいまでになる。
こうなってくると、以前の自分とは全く違う自分にかわっています。