人が積極的か消極的かを見分けるのに、声の大きさと響きがあります。
声が大きな人は、周囲を圧する力があります。
会話などをしていても、ひそひそ話の多い人は、あまり積極的な人物とは受け取れませんね。
さらに、声が小さいと響きも悪くなるのです。
どこにも中心人物がいるものです。
その会話を見ていると、たいていは一番声の大きな人がリードしています。
自ずと輸の中心になるわけですね。
ことに目上の方と話すときにも、丁寧な言葉遣いながらも、相手より大きな声で話している人は、「見所あり」と思われることでしょう。
注目されるわけです。
声にツヤがある、などと言って、同じ言葉を発するにしても、人によっては洗練された響きの声で、説得力の高い方がいます。
これは、声に心が乗っているのです。
感情がこもるほどに、声にも魂が入っているように感じます。
言葉は言霊(ことだま)と言って、言葉自体に目的と意識があります。
たとえば、「楽しい」という言葉には、素直に受け入れてみれば、聞くだけでも心弾んでくることがありますね。
「ありがたい」という言葉でもそうです。
あるいは「苦しい」という言葉には、見たり聞くだけで、心を曇らせてしまうようなマイナスなエネルギーを感じます。
ここからが大事なのですが、プラスの性質をもった言葉を多く使う声は、やがてツヤが増してくることになります。
響きが増してきで、より多くの人に伝わる性質を持つ声になってゆくのです。
単に声が大きいというだけではなく、人の心に染みてゆくような声です。
これは、意識して言葉を選択してゆくことが大事です。
これまで誰かとの会話で、愚痴や不平不満などが多い人と会話していると、言いたくもない言葉を思わずつられて出してしまっていたかもしれません。
しかし、そこはあえて、グッとこらえて言葉に出すのは止どめてください。
そして、できるだけプラスの性質を帯びた言葉が出る環境を整えてゆくのです。
「ありがとう」「素晴らしい」「すごいね」「締麗だなあ」「ごくろうさま」「おかげさまで」などと、探せばいくらでも出てきます。
こういった雰囲気を作り上げることができると、マイナスの波動が馴染みにくくなります。
そういう性質の人は思考転換してゆくか、もしくは去ってゆきます。
注意しなければならないのは、人への強要です。
プラスの言葉にしても、それを押しつけていると、かえってネガティブに受け取られます。
特に管理職にあるような方は、部下の模範となる言葉の使い手でなくてはなりません。
部下がつい真似てしまうくらいにまでなると、その職場は必ずプラスのエネルギーで充満します。
こういった例はいくつも見てきましたから、間違いのないことです。
また、どもる人というのは、まず声を大きくすることのトレーニングをすればよいのです。
特に誰かと会話する場合、相手の声より少しだけ大きく話す癖をつけることです。
どもりながらでも、声を大きくすることを意識していれば、緊張がほどけてゆきます。
どもるのは、ちょっとした自信不足であり、それが声に反映されてしまっているのです。
とくに語尾をしゃべりきることを意識していれば自然と治ってゆくものです。