私の場合、30年にわたって感謝呼吸の実践を行った経験から、感謝することについてきわめてどっしりとした重みさえ感じる観念を持っています。
どんな感覚かというと、普通に生活しているというのに、どこからともなくありがたさが感じられてきます。
例えば、何かの行動をする必要が生じても、その根拠にありがたさがあって、それができることにすごくついている、幸運な気がしてたまらなくなります。
これは、私を取り巻いている意識のベールが、ネガティブな影響から保護され、ポジティブな波動に同調されているからです。
こういう状況になるのに、30年もの歳月が必要かというと、そんなことはありません。
真剣に取り組みさえすれば、数ヶ月あれば充分に到達可能なのです。
意識には独特のリズムがあって、それは肉体との密接な関係から生じています。
洗練された呼吸を行なっている人なら、誰でもわかることでしょう。
崩れない呼吸リズムを獲得していれば、意識しなくても幸福感に満たされるようになるのは自明です。
さらに一つの呼吸に感謝の実感が込められていたとしたら、とてつもない水準にまで意識は高められるのです。
肉体は、魂の出先機関ではありますが、素晴らしい機能を持ち合わせています。
それをコントロールするのは、個々の人間にゆだねられています。
しかし、人生を運命や宿命という幻想に巻きつかせてしまうと、苦しみに耐えることが人生、などといった観念を形成してしまいます。
当然、そういう人には苦しみが常に押し寄せます。
すると、自分の内側に入ることは困難になってしまうし、肉体自体が不幸の元、などというとんでもない誤解に至ります。
ちなみに自殺をしてしまう人の多くが、肉体との関係に苦しんでいるはずです。
いずれにしても、一つの呼吸から、あなたの人生が大きく変わることは間違いありません。
ですので、あきらめずに、淡々と、軽やかに呼吸をすることです。
やがて、あなたを取り巻く環境は静かに変わりはじめます。