あけましておめでとうございます。
年の瀬から、新年にかけて、
時の移り変わりがなんともいえない愛おしさをもちます。
「ゆく年くる年」などを見てると、シンシンと降り積もる雪景色や、
初詣に訪れる社寺の風景など、とても美しく感じます。
また、一年を振り返ることと、一年の展望をもつこと、
その両方について思い巡らす時期でもあります。
ただ、
そんなことを毎年のようにやってきて、
どういう変化がありましたか?
よく考えれば、いつなんどきでも、前後には1年を配することができるし、
毎日が大晦日、元日(のような気分)、であってもいいようなものです。
年末や年始を特別のものとする風習は、
もしかしたらやがて消えてゆくような気がしています。
それは、人々がしだいに『今』という瞬間を認識し始め、
時間という幻から離れてゆくことを意味します。
過去も未来も、実は想像の産物でしかなく、
あるのは今というこの永遠の瞬間でしかない。
でもこの概念、時計生活にひたりきり、今というこの時より、
昨日や明日のほうが気になっているうちは、まるで理解できません。
今を生き始めると、過去の幻影が気になったり、
想像の未来にあれこれ気をもんだりすることがなくなります。
つまりほとんどの苦悩は、今というこの瞬間を離れて起こる現象です。
いま、この文章をあるファミレスで書いてますが、
おもしろい現実に遭遇しています。
ある客は、この場にいない人のことを口を極めてこきおろしています。
いっぽう、少し離れたところにいる幼児は、何もかもが楽しいのでしょう、
お母さんと一緒に全力でじゃれあってます。
このように、怒りや嫉妬に歪んだ顔の人と、
今を生きる素晴らしいお手本が、好対象に目の前にあります。
もしあなたが、苦しい思考にとらわれ出したと感じたら、
喜び、楽しさ、美しさやありがたさといった
感動的感情にそっとシフトしてください。
そのためには、一度大きく深呼吸して、
ふっと自分に軽く笑いかけてみるのです。
「こいつ(自分のこと)、ま~た変なこと考えだしたな(笑)」
と、軽~くいなしてやります。
それこそが、今を生きる秘訣です。
やがて、そっちの(観察している)自分こそが、
本当の自分であることに気がつくようになります。