ここのところ天気も安定していて、気持ちいいお日柄です。
紅葉の時期でもあり、季節が冬へと向かっています。
いい空気が吸えることは、本当にありがたいことですね。
どこかの国では、PM2.5という人体に害のある微粒子が蔓延して、まともに呼吸もできないとか。
日本も昔ほど有害な排気ガスはないようで、少しは安心できるようになったかもしれません。
ただ、東京のような大都市では、なんとも息が詰まるような空気です。
私も呼吸実践が進むにつれ、都会での生活が難しくなったのを思い出します。
近年でも健康志向の高まりにつれ、都会を脱出する人の数は増えているようです。
いま、意識して呼吸している人は増えています。
でも四六時中、「呼吸呼吸」と唱えながらやっても、何の楽しみもないでしょう。
自分の呼吸が薄いと感じたら、そこでしっかりと呼吸を深くする。
すると気分も良くなり、意識する頻度も上がる。
そんな循環作りで、しだいしだいに呼吸の精度が上がっていきます。
自分の呼吸に基準や軸ができると、それを阻害する要因が分かるようになります。
ふだんの姿勢や睡眠のしかた、思考と呼吸の関係、人間関係と呼吸の関係など、まるで鏡に映し出すようにハッキリとしてくるのです。
あなたがもし、今の自分の状態が分からないとしたら、間違いなく呼吸が乱れています。
思考と呼吸の因果関係がわかると、どちらからでもアプローチでき、自分の望む状態を創り出すことができるからです。
あなたの望む状態が、たとえば「いい気分」だとしたら、そのときどんな呼吸状態なのか。
おそらく、とてもゆったりとしたなだらかな呼吸リズムが刻まれているでしょう。
それによって体の中は、無理のない循環になっていて、息をしているだけでも体は暖かくなります。
それも一つのパターンであり、自分で意図して創り出せる状態なのです。
私たちが求めている幸福というのは、難しく考えてしまうと全く手の届かない世界、状態、あり方になってしまいます。
しかし、単に幸せでいることが、幸せの真実だったことに気がつけば、あなたはいつでも幸せを手中に収めているのと同じことになります。
あまりにも簡単すぎるので、本当に拍子抜けします。
それを難しくしているのが、いわゆる常識であったり、頑迷な信念です。
こうでなければならない、こういうふうでいたい、あの人のようになりたい、といった遠くに追いやった幸福像を追い求めてしまうことに問題があったのです。
自分の肉体と思考がバランスを保てると、それがあなたの真実となり、同じ性質の存在や事柄が引き寄せられ、新たな体験を生んでゆきます。
いくらあがいても手に取ることができなかったことが、あちらから勝手に向かってくるという皮肉な逆転を起こすわけです。
そのために一番手っ取り早いのが、あなたの呼吸をまず観察して、整えてゆくという調律方法を学んでください。