「やる気が出ない」には理由がある~意志力より、“感謝力”の時代
この連載も、もう5回目になりましたね。
呼吸を通して、少しずつ、心の余白や安心感を取り戻していく感覚。
きっと、どこかで小さな変化を感じ始めている方もいるかもしれません。
そして今日のテーマは――
「やる気が出ない」自分との向き合い方。
意志だけでは、続かないのが人間
- 早起きしようと思ったのに、起きられない
- やろうと決めたことを、なんとなく後回しにしてしまう
- 「ちゃんとしなきゃ」と思うほど、動けなくなる
そんな自分を、責めたことはありませんか?
でも実は――
これ、あなたの意志が弱いからではないんです。
ちなみに、脳科学的にもわかっていることですが…
人間の脳は、ストレス状態にあると
「やる気」を生み出す回路(側坐核など)が働きにくくなるそうです。
(参考:ハーバード大学脳科学研究より)
私も、頭では「やらなきゃ」とわかっていても、
心が重たくて、身体がまったく動かない日がありました。
でも不思議なことに、
そんなときこそ、呼吸を深めて感謝に意識を向けると、
ほんの少し、行動する力が戻ってくることに気づいたんです。
やる気は「湧かせる」ものじゃない
意志で自分を叩いても、心は縮こまるだけ。
本当に必要なのは――
「もう頑張らなくていいよ」と自分に言ってあげること。
その上で、小さな一歩を踏み出すと、
自然と次の一歩も生まれてくる。
【感謝呼吸ワーク】やる気が出ない朝に
- まず、深く息を吐きます(吐き切るのがコツ。ただし苦しくなる手前まで)
- 鼻から吸いながら、今あるものを一つ感じます(たとえば、「暖かい布団」「目が覚めた自分」など)
- さらに吐きながら、「ありがとう」とつぶやきます(ありがたさを感じられれば、なおいいですね)
- それを3分だけ。
それだけで、心の中に
「今のままでもいい」という安心感が満ちてきます。
そして、その安心の中から、
「よし、ちょっとだけやってみようかな」という小さな力が湧いてくる。
“感謝力”が、これからの時代のエネルギー源
忙しくて、変化が早くて、
すぐに結果を求められる今の時代。
意志の力だけで走り続けるのは、正直しんどい。
でも、呼吸を整え、感謝の感覚を取り戻すことで――
心に持続可能なエネルギーを灯すことができる。
私は、そう信じています。
今日も、「ありがとう」で一歩を。
もし今朝、
「やる気が出ないな」と感じたら、
それも悪いことじゃない。
まずは3分、呼吸をして、
“今あるもの”に「ありがとう」と言ってみてください。
そこから、すべてが静かに動き始めます。
明日は、「季節の変わり目、なんか不調…それ、呼吸が浅くなってます」をテーマにお届けします。
気温や気圧だけじゃない、心と呼吸のつながりを紐解いていきます。
また明日、お会いしましょう。