未来は“受け取る”もの──呼吸が変える、時間との関係
「まだ◯◯できていない」「早くしなければ」
わたしたちは、未来に向かって走らされているような感覚を持ちながら生きています。
けれど、よく考えてみてください。
本当に、未来は“自分がつかみに行くもの”なのでしょうか?
実は──未来は、こちらに向かって静かにやってくるものなのかもしれません。
呼吸が整うと、不思議なことに、
「待つ」ことに不安がなくなり、
「受け取る」ことに信頼が芽生えていきます。
今回の時のレッスンでは、
“未来を迎える”という生き方を、体と感性の両方から見つめてみましょう。
「まだ、間に合うだろうか」という焦りの正体
誰しもが一度は思ったことがあるはずです。
「このままでいいのだろうか?」
「何かを逃してしまうのでは?」
「早くしなければ、未来に置いていかれる…」
その感覚は、まるで未来という存在が遠く先にあり、
自分が必死で追いかけていかなければならないもののように思わせます。
でも本当に、未来は逃げていくのでしょうか?
未来は、「今のわたし」に近づいてくる
呼吸が整い、心の波が静まってくると、ある変化が訪れます。
「未来を追いかける必要がない」という感覚。
それは、未来がまるで“こちらに向かってやってくる存在”のように感じられてくるのです。
このとき、人は焦りを手放し、
目の前のことに丁寧に取り組みはじめます。
そして結果的に、
未来に必要な出会いや出来事が、
自ずと手元にやってくるのです。
未来と呼吸をつなぐ、3分ワーク
- 静かな場所で目を閉じ、3回、深い鼻呼吸をします
- 息を吐くとき、「未来は近づいてくる」と心でつぶやく
- 息を吸うとき、「私は受け取る準備ができている」と感じてみる
- 1分間、未来から静かに届く“風のような気配”に耳を澄ます
- 最後にひと呼吸、「今ここにいる」ことを味わって終えます
このワークを終えると、
「何も変わっていないのに、確かに何かが届きはじめている」
──そんな感覚があるかもしれません。
【まとめ】“備える”ことは、“信頼する”こと
未来は、恐れるものではなく、迎えるものです。
そのために必要なのは、行動のスピードでも完璧な計画でもありません。
必要なのは、“受け取れる自分”であること。
それを整えるために、呼吸があるのです。
焦りの中で未来を探しに行くのではなく、
呼吸の中で未来に「おかえり」と言える自分でいたい。
それが、わたしたちの「新しい時間との関係」です。
📝 コラム|未来は“備える”ものではなく、“迎える”もの
私たちは「未来に備える」ことが良いと教わってきました。
貯金をする、資格を取る、スキルを磨く。
どれも間違いではありません。
でも、そこにひとつの前提があります。
未来は“まだ手にしていない”から、努力して勝ち取らなければならない・・
しかし、呼吸を整え、「今」に深く入ることで見えてくるのは、
まったく異なる未来観です。
未来はすでに存在しており、
あなたがその未来に“波長を合わせる”ことで、
自然と出会うべき出来事がやってくる。
これが、感謝呼吸の実践者たちがしばしば体験する
「シンクロニシティ(意味ある偶然)」の正体です。
たとえば、ある女性の例。
長年「やりたい」と思っていた仕事の話が、
呼吸の習慣が整い始めた頃、偶然舞い込んできました。
しかも、それは過去に一度断られた相手からの再オファー。
「今なら受け取れると思ったんです」
彼女はすぐにわかりました。
自分が変わったから、未来がやってきたのだ、と。
“迎える準備”とは、何もせずに待つことではありません。
自分を整え、自分を信じ、「今」に心を置いて生きることです。
それは呼吸によって可能になります。
そして、呼吸が整った人の人生には、自然と未来が訪れるのです。
備えなくてもいい未来がある。
それは、呼吸によって迎える未来。
今この瞬間から、あなたの中に降りてくる準備ができています。