乱れない人を目指さない
不安になる日があります。
腹が立つ日も、疲れて何も考えたくない日もあります。
頭の中で想像が膨らみ、まだ起きていないことに苦しくなることもあります。
感謝呼吸は、そのような乱れをなくすための方法ではありません。
大切にしているのは、乱れたあとに、自分で戻れることです。
戻るとは、元通りになることではない
ここでいう「戻る」は、いつも明るい自分や、理想的な状態へ戻ることではありません。
今の身体を感じる。
今の呼吸に気づく。
意識がどこへ向かっているかを見る。
そして、現在の自分が立っている場所へ戻ってくることです。
問題がすぐに解決しなくても、自分との接点を取り戻せる場合があります。
身体から戻る
心を落ち着かせようとしても、思うようにいかないことがあります。
そのときは、足の裏、椅子との接触、鼻を通る空気など、身体で確認できるものへ注意を戻します。
身体の緊張に気づくと、呼吸の乱れが見えることがあります。呼吸が少し変わると、意識の向きも変わることがあります。
意識から戻る
想像力は、まだ起きていない未来を何度も見せることがあります。
想像を止めようと戦うのではなく、「今、未来の場面を想像している」と気づきます。
気づいたあと、目の前の色、音、身体、呼吸へ戻ります。
想像力を敵にする必要はありません。方向を変えられる力として、少しずつ育てていきます。
戻る力は、小さな経験から育つ
一度で完全に戻る必要はありません。
気づく。戻る。また離れる。もう一度戻る。
この往復そのものが実践です。
うまくできなかった日も、「乱れていたことにあとから気づいた」なら、すでに次の入口が生まれています。
感謝も、戻った先で出会うもの
つらいときに感謝を求められると、心が置き去りになることがあります。
感謝呼吸では、感謝を無理に作りません。
身体と呼吸へ戻り、自分の状態をそのまま見られるようになったとき、すでに支えられていたものや、今ここにあるものに気づく場合があります。
感謝は、乱れを隠す言葉ではありません。自分へ戻る過程で見つかる、一つの可能性です。
