自分を直す前に、自分を知る
自己観測とは、自分を採点することではありません。
呼吸が浅いから悪い。
不安になったから弱い。
集中できないから失敗した。
そのように評価する前に、今起きていることを見る行為です。
観測する三つの領域
身体
どこに力が入っているか。どこが支えられているか。温度、重さ、動きはどうか。
呼吸
鼻と口のどちらを使っているか。どこが動いているか。速さや深さはどうか。
意識
過去、未来、目の前の出来事のどこへ向かっているか。どのような言葉や場面が繰り返されているか。
三つは別々ではありません。
身体が緊張すると呼吸が変わり、呼吸が乱れると意識も不安定になることがあります。意識が不安へ向かうと、身体がさらに力むこともあります。
自己観測は、その循環に気づくための入口です。
観測しただけで変化することがある
呼吸へ注意を向けた途端、呼吸が変わることがあります。
肩の力に気づいた途端、少し緩むこともあります。
変えようとしていなくても、気づくこと自体が状態に影響します。
ただし、必ず変化するとは限りません。何も変わらないように感じる日もあります。その事実を知ることも観測です。
観測と監視は違う
常に自分を見張り、正しくできているか確認し続ける必要はありません。
自己観測は、自分を管理するための厳しい監視ではなく、自分との接点を取り戻すための静かな確認です。
必要なときに短く観測し、また生活へ戻ります。
答えを急がない
なぜ不安なのか、なぜ疲れているのか、すぐには分からないことがあります。
原因を決めつける前に、現在地を見ます。
観測を重ねると、「この場面では肩に力が入る」「この考えが続くと呼吸が速くなる」など、自分なりの関係が見えることがあります。
それは一般論ではなく、自分の身体と意識から得られた情報です。
